2017年の3月に出展したグループ展で透明アクリル板へのサイアノプリントを初めて行いましたが、定着が甘く水洗不十分により会期中にどんどん絵が黒くなってしまっていました。
2019年の3月にも実はグループ展に参加しており、ここでも透明アクリル板へのサイアノプリントを行い大幅に改善できたのでメモ。ネガ作成と、紫外線露光は変えていないので印画版作りの部分だけ。
印画版の準備
今回は絵の具は入れずに純粋なサイアノタイプとして作っています。
材料
- 無色透明のアクリル板 1mm厚 11×14(大四切)
- サイアノタイプ感光薬(古典タイプ) 10mlもあれば足りるはず
- 5% ゼラチン溶液
- 粉ゼラチン0.5g + お湯10ml
- 0.5gで作るのは難しいので2.5g+50mlとかで
- フィニッシャーズ マルチプライマー
- 模型用の下地剤、なくてもいいかも
作成手順
順番にアクリル版に塗布していきます。今回は薄くまんべんなく塗布するためにエアブラシを使いました。模型用に使っているクレオスの0.5mmノズルのハンドピースを使いました。
エアブラシを使った場合は比較的早く乾燥すると思いますが、ゼラチン層は乾燥が遅いのでちゃんと乾燥してから重ねていってください。
- フィニッシャーズ マルチプライマーを塗布。希釈は不要
- 表面が若干曇る(定着させるために表面を溶かして荒らしている)のでなくてもいいかもしれない
- ゼラチン溶液を塗布
- サイアノ感光液を塗布
どうやら前回定着が弱かったのはゼラチン溶液が薄かった(2%溶液)ことが原因のようでした。ゼラチン溶液の濃度を上げることでしっかり水洗でき、1週間の展示会期中ほぼ変化なく終えることができました。