Shinc. Prize 2009終了しました。

というわけで、おそらく今年最大の参加イベント「ShINC. PRIZE 2009」が終了しました。

結果は17票獲得(うち3票自己投票(笑))で、22人中15位でした。
投票していただいた14名の方々
本当にありがとうございます!

詳しくはサイトを見ていただくとして(全作家のサムネイルもアップされています。ファイル名文字化けしてるけど)。
私はどう頑張っても入賞はありえなかったのでアレなんですが、選出方法が結構気になりました。当初から「上位三名を来場者投票にて選出」と謳っていたのに結果発表のタイミングで「全体の10%の重み(17票)を持つ運営票として3名に投票している」ときました。
主催者権限は当然あるとは思いますし、「来場者投票だとパッと見のおもしろさ重視で選ばれそうだから狭く深いところを狙っている写真にもフォーカスしたい」といったような意図はなんとなく想像つくし、そういった意図はおおむね賛同できるのですがやり方が大雑把すぎるように思えます。
単純に運営委員は3票x3人で一般来場者の3倍の重みづけ。みたいな感じで良かったのではないか、と。結局運営委員内で投票した結果の上位3名に10%ずつ上乗せというなら、「大衆受けではないけれど注目する作品」への投票という効果はないだろうし、そもそも最初から22人選ぶ必要なかったんじゃないだろうかと。3人選んで来場者投票で決定で良いのではないかと。そうすれば全作品額装出来ただろうし。そうすると私の写真は選ばれないことになるのですが。

たぶん、一番気になっているのは運営委員内で投票したけれど多数決に負けて無効になった票がいたたまれない。
メーカーがコマーシャル的な意味で募集しているような場合であれば「○○」というテーマに沿ったもの、という基準があってより多くが共感したものが選ばれるのはわかるのですが、今回みたいな場合だったら各人好きな写真に投票すればいいじゃん。むしろ自分の好きなものが否定されたみたいで嫌じゃないですか? と思ったりするのです。だって投票なんだもの。

で、最終結果は来場者投票上位7名から運営が投票した3名(3,5,7位だった方)。他の上位の人たちも、選ばれた3名も釈然としない感じがあったんじゃないかと勝手に思ってしまう。
せめて前日に選出方法をWebにアップするか、メールで連絡するなどしていれば納得感があったと思うのだけれど。
なんだかちょっとだけすっきりしない幕切れでした。

ちなみに次回の構想は春に1週間、秋に1週間と「3000円展」を年2回にして、秋展の皇族で1週間「ShINC. PRIZE展」を実施する、という形式になる様子。
こういったアマチュアも混ぜてのレベル高めの販売系イベントは支持していきたいので、上記の気になった点も伝えて次回への課題としてもらうことにしよう。
公募系イベントは投稿者の納得感がないと廃れてしまうと思っているので、どんどん改善していってもらいたいのです。

ちなみに次回もあれば出展します。
直接五味さんからもアドバイスがいただけましたし。
しばらく出展はオルタナティブプロセスで。

『木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし』展を見てきました。

というわけで会期2日目に来展1回目。
日曜の開館時間を勘違いしていて1時間で駆け足で回ってきました。

木村氏の写真はエッセイなどで少数しか見ていなかったため展示点数も多い今回の展示はなかなか見ごたえがあってよかった。
ぱっと見の格好よさなどはない地味な写真が多いですが、なんというか「そこにいる」感のある写真が多い印象です。一瞬の絵を切り取る、というよりもその場所、その時間をメモする、みたいな。自然すぎて地味なんですけどね。比較的自分の写真と傾向は近いかも、とか恐れ多いことを思ってみたり。

ブレッソン氏の写真は写真集や他の展示でも代表作は見ているし、回顧展のようにビンテージプリントがあったわけでもないので、メインの展示はさらっと。でも代表作は一通りあるし、1枚1枚の写真が絵として成り立っていて、見ごたえがあります。
全体的に絵柄としてはブレッソン氏の写真の方が好きです。
# 木村氏の展示に個人的に最も好きな写真(屋根の上で花火を見る老夫婦の写真、たしか。何年も前に1度見たきりだから良く覚えてないけど)が出ていなかった、というのもありますが。

両氏ともにライカの名手として一緒くたに紹介されることも多いですが、絵柄の傾向は同じストリートフォトといえども、全くと言っていいほど異なっています。ただ、根底にあるその時代の風俗を撮る、というところは共通しているように思えます。

そして、本展示で最大の見どころは出口付近の両氏のコンタクトプリントの展示!!
フィルム1本分をまとめてプリントしたいわゆるベタ焼きなんですが、両氏が何を見てどう撮っているのか、というのが手に取るように分かります。もうここだけで大興奮。今までの展示でも出展されていたのかもしれないけれど未見の方は必見です。
「このカットを1ショットかっ!」とか、「同じ場所どんだけ撮ってるのさ」とか、「あ、やっぱり気になって戻ってきたのね」とか撮影中の本人の様子を観察するかのような楽しさがあります。はっきり言ってそんじょそこらの教則本で勉強するくらいならコンタクトプリントを眺めて思い馳せる方がよっぽど勉強になります。
コンタクトプリントを眺めるためだけに、あと2,3回くらい行く予定です。友の会会員は無料だしね。

『木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし』展、オススメです。

そして、コンタクトプリントを異様な形相(真剣になったり、にまにましたり)で見ていることをtipokartさんにスニーキングされていました。恥ずかしいところを見られてしまった……。

初めてのライブフォト。

というわけで、初めてライブフォトというものに挑戦してみました。
ACRYLICSTAB Live@DESEO, Shibuya
↑多分に阿部画伯びいきですw

というのも知り合いのバンドACRYLICSTABが2回目のワンマンライブをやるよー、っていうのを夏ごろに聞いていたので、それに行ってきたのです。
公式ページはこちら→アクリルスタッブウェブ

というわけで、ライブフォト撮影のメモ。

過去のイベント撮影の経験から結構な枚数になると予想したのでα100を初めて実戦投入、撮影モードは後処理する気がなかったのでJPEG最高画質。
しかし、うっかりいつものポラ代用用のSandisk UltraII 1GBを入れていってしまった。Write 9MB/sec., Read 10MB/sec.のスペックは結構時代遅れですが、3コマ/秒の1000万画素JPEGであれば速度的には問題なし。
容量は1GBで280枚弱の撮影が可能ですが、全然足りませんでした。合間合間に100枚程度削除したり、メモリを節約しながら撮ったりする羽目に。4GB~8GB程度は欲しいところです(というかTrancendのx133 16GBがあったから持っていけばよかった……)。
撮影モードはISO800で、絞り優先AE、中央重点測光、連射モード、AF中心でところどころMF、AFセンサーは中央固定。

会場は目測で幅4~5m, 奥行8~9mといった感じ。前半は会場中ほど左側から、後半は会場前列右側にポジションして撮影してました。
オフィシャルスタッフのカメラもあったので場所を譲りつつ、ポジション取り。あ、後ろの人の視線を遮る時間は最小限になるようHIT&AWAYが基本です。疲れた……。
前半は85mm/1.4のみ、後半は85mm/1.4と50mm/1.7(50mm/1.4は貸し出し中だったため)、絞りは開放かF2まででした。シャッタースピードを見てみると1/80sec.あたりと1/250sec.あたりが多い感じ。

といった感じです。
twitterでもつぶやいてましたが、ライブフォトは素人が撮ってもそれなりに見れた絵になるので楽しいですね。でもライブとかあまり行かないんだよなぁ……。

ちなみにtwitterは「写真屋」でやってます。
あまり写真っぽいこと書いていません。

4つほど写真展行ってきました。

  1. Modified Nature
  2. ShINC. PRIZE 2009
  3. セバスチャン・サルガド アフリカ 「生きとし生けるものの未来へ」
  4. 写真新世紀東京展2009

1つ目のModified Natureは小島良介さんの自作スキャナカメラによる写真展。吉祥寺の小さな素敵カフェRoom-1022にて開催。
億画素オーダーのデジタルデータで撮影できるスキャナカメラのデータに興味を持って行ってきました。ラインで走査するためか、制御が不安定なのか色収差?偽色?のようなものが派手に出るのが特徴的でした。
人間に手を入れられた人工が混在する自然をテーマに撮影されているそうで、そういう意味だと人工の象徴であるデジタル機器での撮影、なおかつデジタル特有の偽色のようなものが派手に出ている絵は適切なのかもしれません。
ただ……展示されていた写真があまり「人工」って感じがしなかったのが残念な感じ。普通に良い感じの風景といった感じでした。これなら大判フィルムで撮影した方が説得力ある絵になるのかなぁ、と思ってしまったのが正直なところ。
ちなみに個人的には霧の写真が素敵でした。霧良いよね、霧。ロンドン行ってみたい。

2つ目のShINC. PRIZE 2009はここのところ騒いでいた来場者投票で大賞の決まる展示です。会場中央にあるピンク色の透明なキューブ状のオブジェがトロフィーだそうで、上位3名はここに名前が刻まれるそうです。わお。
知り合い情報だとぼちぼち票を入れていただけている様子。ありがたやー、ありがたやー。
ちなみに出展作品は「カレー」をテーマにした「ジョロキア」「オニオン」「キャロット」「ポテト」「ガラムマサラ」です。空腹時の食欲をすべて写欲に昇華させたときに何が出来上がるかを見ていただければと思います(笑)
水彩画用紙に刷毛で絵具を塗りたくったようなプリントですから特定しやすいかと。ちなみに写真出展はいつも本名なので本名で出展しています。
気に入りましたらぜひご投票を。

3つ目、4つ目は写真美術館の展示です。本当は「旅」展も行きたかったのですが気力体力不足……。
クリスチャン・サルガド氏のアフリカ展はもう各所で話題になっていますね。プリントがどうとか、モチーフがどうという前に、「定期的に現地に行って」「まるで石ころ帽子でもかぶったような溶け込み方で」「ほぼ完璧な構図の作品を」「広角~標準レンズ(おそらくライカ?)で切り取っている」というのがすごいと思いました。
おそらく21mm, 35mm, 50mm(もしかしたら28mmもあったかも)で撮影された写真は被写体との距離の近さがリアルに伝わってきます。
安全な日本で撮影しているのだからもっと頑張らないといけないな、と思いました。
会場入ってすぐ左手にある少年兵の写真(010 「ピオネイロス」と呼ばれるアンゴラ解放人民運動(MPLA)の少年兵たち。アンゴラ、ルアンダ、1975年)が最も印象的でした。あと、やつれた子供を抱いた写真とか、二人の子供に授乳しているしわしわの母親とか、脱水症状の老婆とか。記憶に残る写真が多かったです。
まだ行っていない方はぜひ。

キャノン主催の新世紀写真展ですが、実は初めていったのですがちょっと微妙だったかも。グランプリと優秀賞の大半は「おぉー」って感じだったのですが、手を入れ過ぎているもの(写真というよりは写真を素材にしたCG)はどうも写真のカテゴリでは見れないです。アートとしては高度で素晴らしいと感じたのですが、目新しさばかり先行してしまうと本来のテーマが見えにくくなるというか。
写真「新世紀」という意味では悪くないのだと思うのですが、そういう方向性であれば「写真」新世紀ではなく、単にモダンアートの世界だよなぁ、と。
モダンアートとしてみるなら素晴らしい作品群でした。
まぁ、私は古典写真が好きなので。

といった感じで4つほど一気に見てきました。
今週末から始まる「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし」が非常に楽しみです。二人ともとても好きで、参考にさせてもらっている偉大な写真家ですので。
友の会会員は無料だそうなので会社帰りに通ってみようかと思います。
楽しみすぎる。

Ricoh GXRが発表されましたよほい。

でましたね、リコーの新型機GXR。

どうもGRXと言いたくなります。Amazonさんも結構GRXで登録してしまっているようです。やっちまったなー。
中判以下はストリートフォト用、という認識なのでストリートフォトに特化したこいつはかなり気になる存在です。

で、デザインとか使い勝手は現物を見てからにするとして、サンプル画像を見た感想。
レンズユニットごとにセンサを変えているというのが特徴ですが、写りにも結構影響している印象。

やっぱり、APS-Cサイズセンサは写りが良い。ボケ味とグラデーション部分のノイズ傾向はかなり好印象。のっぺりでもなく、ざらざらでもない、サラサラな感じ? ただ、我が家のS2410とは相性が悪いようでキラキラサワサワしてしまいます。ムスカパネルの面目躍如ですね(違
サンプル5枚目の女の子の写真の前髪のハイライト部分がちょっと好みではないけれど、まぁ許容範囲内。
1/1.7サイズセンサはちょっと無理している感じかな、センササイズを考えればきれいな画像だと思うけど、これなら別にGXかCXでもよいような気もする。

というわけで、買う組み合わせはGXR + A12 50mm/2.5 Macroを中心に考えることになるのかな、と思いました。
問題は50mmレンズが意外に大きいこと。ピントリングが使いやすそうなのはマクロ域でかなり便利だろうけど、スナップにはちょっと大きいかな。GRDIIIの方が良い感じ。ただ、50mmはマクロを謳っているだけあって、至近距離域の写りを重視しているようです。サンプルを見た感じ2.5m以内くらい?で良好な感じがします。サンプル6がちょっと画質落ちていることから判断。もしかしたらISO400になっていて、シャッタースピードも1/25sec.になっているせいかもしれないけれど、たぶんレンズ特性もあると思う。

って考えると現状のラインナップは近景中心のストリートフォトを撮る人は買い、という感じでしょうか。
個人的には今後のレンズユニットのロードマップ待ちです。

ちなみにAmazonでは登録名が結構間違っていたりで、関連商品を一気に参照できなかったのでリストを作ってみました。良ければ使ってやってください。
AmazonでのRicoh GXR関連商品リスト

そういえば、チバタイプでのカラープリントを作ってアップしていなかったのでアップ。
20091110-配管と葉っぱ(チバタイプ)
デザインフェスタに向けて作ったものの、これ1枚に予想外に10時間ほどかかってしまい、他に新作が用意できなかったという問題の1枚。1枚焼くのにデータ取りながら7回も重ねて焼いたのが原因なので、4回で焼けるように精進すれば5時間程度で焼けるようになると思う。

元ネタはこれ。
20090705-日暮里散歩VITO II。

ShINC. PRIZE 2009用のプリントができたー。印画方法の選択について。

というエントリを11/2にアップしようと思っていましたが、力尽きていました。

ShINC.主催の「¥3000円で写真売りましょ!買いましょ!展 The 2nd」に出展した写真がShinc. PRIZE 2009にノミネートされたというのは前に書いた通りなのですが、手元に残っていたプリントが出展した中でどちらかというと今一つな方を残していたので、再出展にあたってすべて刷り直し。
前回の出展時には身につけてなかった多重焼きをチバタイプカラープリントに精進する中で身につけたので、今までの一度焼きでは出せなかった階調が出せるようになりました。

まぁ、二重焼きにするので2倍時間がかかるんですけどね!!

というわけで、8時間ほどかけて5枚をプリントしてました。寝ずに!平日に!!

いままで、最大濃度を高めるために同じ濃さの感光材で二重焼きとかやっていましたが、階調出すためなら濃い液であっさり目(20min.)にシャドウを焼いて、薄い液でじっくり(30min.)焼くとかなり良い感じになった。
多階調印画紙で号数変えて複数回露光するのと感覚的には近いかな。
液の濃さや色で適正露光が変化するらしいことも発見。この辺りはまたまとめます。

で、時間がかかるもののある程度思ったようにプリント出来るようになると、よくある「ゼラチンシルバーかインクジェットか」という議論が滑稽に思えてくる。アート、という意味で考えるのであれば、結局表現に適合したプリント方法かどうか、自分が好きだと思える方法かどうか、という基準しか意味をなさないように感じる。
アートという観点では使用する手法がメジャーな手法であるかどうかを基準にするのは本質的ではない。
メジャーな手法であるかどうかが大事なのは入門者の敷居を低くする、という意味合いくらいしか意義を感じない。

ちなみに
安全な手法かどうか、という基準もアートを追求するのであれば選択基準に含めるのは誤りな気もするが、中途半端に偽善者な私は環境負荷の少ない手法を選んでしまっています。まぁそれも含めて作者意図だ。歴史に残る名作を残せる大家ならちょっとくらいの環境負荷も大目に見てもらえるかもしれないけど、所詮駆け出し数撃つ必要あるのでエコに。といいつつ赤血塩(無脊椎動物には有毒、まぁ低毒性というやつです)は使いますけどね。
個人的な基準としては味噌汁を下水に流したときよりも低毒性であればよいかな、と。

ちなみに今手持ちのカードは

  • インクジェット(顔料、染料)
  • ゼラチンシルバー
  • チバタイプ
  • サイアノタイプ

といったかんじ。

酷い記事。

ASCII.jpデジタルに酷い記事が載っていた

「銀塩フィルムは痕跡、デジタルは観測」、「銀塩フィルム上にない画像は、改ざんされているかもしれず、信用できない」という銀塩フィルム派の弁は、思想や哲学の領域に入り込んでいて、近寄りがたい。

そもそもここが偏りすぎ。というか想像で書いているんだろうか。デジタルは記録でしかない(「観測」ってそういう意味で使ってるよね?)というのは同意できるけど。

吉田重戦車さんって確か結構昔からPC関係の記事書いている人だったと思うけど、フィルムカメラを使ったことがないんだろうか?
もしくはレイヤーばかり撮っててフィルムである意味がないとかかな。

「大人の科学」Vol.25付録の二眼レフは、市販の35mm銀塩フィルムで撮影できるが、撮影の煩雑さや、費用の点で普段使いのカメラとしては全くオススメできない。そもそも現像してくれる写真屋を街で見かけなくなっている。あくまで趣味として、楽しむためのモノだろう。

「大人の科学」が実用品出してどうするよ。というか趣味以外で買うやついるのか?(笑)
そして近くにビックカメラや、ヨドバシカメラや、キタムラ、キムラ、コイデといったグループもないような土地を想定しているのだろうか? 失礼ながらそこをターゲットに記事を書くにはちょっと少数派すぎるだろう。Webではなくタウン誌に投稿すると良いと思う。

そもそもフィルムとデジタルは別物なんだから比較しても仕方ないのに。
というわけでネガティブキャンペーンにはしっかりと批判しておきます。